院長インタビュー
小児科医を志したきっかけは?
私が小児科医を志したきっかけは、父の影響が大きいです。父も小児科医だったのです。また私自身が子供の頃、喘息で入退院を繰り返した経験があります。その時に出会った医師や看護師の方々の温かさに触れ、「自分も将来、子供たちを助けたい」と強く思うようになりました。
さらに、幼い頃から年の離れたいとこの世話をよくしていたのです。その経験から、自然と子供と接することが好きになりました。そういった経験が重なり、小児科医への道を選んだのです。
開業を決意されたのはなぜですか?
長年、大学病院で勤務医として働いてきましたが、もっと地域に根ざした医療を提供したいと考えるようになりました。大学病院では主に新生児や重症のお子様を診ることが多く、とても貴重な経験でした。
しかし、その一方で、日々の成長や些細な変化を見守りながら、子供たちやご家族と長期的な関係を築いていくことにも魅力を感じていました。また夜間救急などで単発的に診察する機会はあっても、その後のフォローアップができないもどかしさも感じていました。
そこで地域のかかりつけ医として、お子様の成長を見守りながら、ご家族と一緒に健康を支えていく存在になりたいと考えて開業を決意しました。
桃谷を開業地に選ばれた理由は?
桃谷を選んだ理由は、この地域の活気と、子育て世代の多さです。実際に足を運んでみて、子供たちの元気な声が聞こえてくる様子にとても魅力を感じました。
またクリニックのすぐ近くに大きな公園があり、子供たちが伸び伸びと遊べる環境が整っています。そういった地域の特性を活かして、子供たちの健康を守るお手伝いができればと考えています。
クリニックのコンセプトは?
当院のコンセプトは、「気軽に相談できる、地域に根ざした小児科クリニック」です。子育ては喜びも多い反面、不安や心配も尽きないものです。そんな時に、ちょっとした相談でも気軽に立ち寄れる場所でありたいと考えています。
また単に病気を治療するだけでなく、お子様の健やかな成長を長期的に見守り、サポートしていく存在でありたいと思っています。そのために、予防接種や健康診断、発達相談など、幅広い診療を行っております。
さらに大学病院での経験を活かし、新生児の診療にも力を入れていきます。生まれたばかりの赤ちゃんの診察は、一般の小児科ではあまり得意としない場合もありますが、当院では安心してご相談いただけます。
新生児の診療について教えてください
新生児の診療は、当院の特徴の一つです。大学病院で未熟児新生児学を専門としていた経験を活かし、生まれたばかりの赤ちゃんから対応可能です。
新生児特有の症状、例えば湿疹、便秘、おへその湿潤、黄疸などに関する相談を多く受けています。これらは3歳、4歳のお子様にはあまり見られない症状で、保護者の方にとっては不安の種になりやすいものです。
また、早産児や基礎疾患のあるお子様の初期対応も行っています。もちろん、状況に応じて大学病院などの専門機関と連携し、適切な医療を提供できる体制を整えています。
お子様との接し方で心がけていることは?
お子様との接し方で最も大切にしているのは、コミュニケーションです。特に初めて診察するお子様には、まず名前を聞くところから始めます。「○○ちゃん、今日はどうしたの?」というように優しく声をかけ、リラックスした雰囲気を作ります。
また、診察中は常に声かけを心がけています。例えば処置が必要な場合でも、「バイ菌さんをやっつけようね」などと、お子様が理解しやすい言葉で説明します。これにより、少しでも不安や恐怖心を和らげることができると考えています。
また、保護者の方とのコミュニケーションも大切にしています。お子様の症状や様子をしっかりと聞き取り、疑問点や不安な点にも丁寧に答えるよう心がけています。
院長も現在、子育て中だとか?
私には中学2年生の息子と小学6年生の娘がいます。医師として多忙な日々を送る中でも、できる限り子育てに関わるよう心がけています。
実は、子育ての経験が診療にも活きていると感じることが多々あります。例えば夜泣きや食事の悩み、受験期のストレスなど、実際に経験したからこそわかる親の気持ちや対処法があります。これらの経験を、患者様へのアドバイスにも活かしています。
保護者の方のよくあるお悩みは?
離乳食の進め方、夜泣きへの対処法、おむつの外し方など、育児に関わるお悩みが多いですね。
また「集団生活がうまくいかない」「ストレスを感じているようだ」といった、お子様の心理面に関する相談も増えています。さらに「自閉症ではないか」「ADHDかもしれない」といった発達に関する不安の声も聞かれます。これらについては、慎重に観察を行い、必要に応じて専門機関と連携しながら適切なサポートを提供していきます。
このような様々な悩みに対して、医学的知識だけでなく、一人の父親としての経験も踏まえてアドバイスをしていきたいと考えています。
今後の展望についてお聞かせください
当院の今後の展望として、最も大切にしたいのは「地域に根付いたクリニック」になることです。単に病気を治療するだけでなく、お子様の成長を見守り、家族ぐるみでサポートできる存在でありたいと考えています。
日々の診療はもちろん、予防接種や乳幼児健診、アレルギー検査など、お子様の健康を総合的にサポートし、育児相談や栄養相談なども実施して、子育て世代の皆様の不安解消にも努めたいと思います。
「子供が熱を出したら、まず思い浮かぶクリニック」、地域の皆様にとってそんなクリニックになれれば嬉しいです。
HPをご覧の方へメッセージをお願いします
子育ては喜びに満ちた素晴らしい経験ですが、同時に不安や心配も多いものです。「この症状は心配ないかな?」「予防接種のスケジュールは?」「離乳食の進め方は?」など、日々様々な疑問が浮かぶことと思います。
そんな時、どうぞ気軽に当院にお越しください。些細なことでも構いません。むしろ小さな心配事こそ、早めに相談していただくことが大切だと考えています。
当院はお子様の健康を守るだけでなく、保護者の皆様の不安を解消し、安心して子育てを楽しんでいただくためのパートナーでありたいと思っています。医学的な知識や経験はもちろん、一人の父親としての経験も交えながら、皆様のお力になれればと考えております。