咳・喘息の原因
咳の原因
子供の咳で一番よくある原因は、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染です。喉から肺までの間に炎症が起こると、刺激を受けて咳が出ます。炎症が起きている場所によって喉風邪、気管支炎、クループ症候群(声門付近の炎症)などと呼び分けられることがあります。
咳は入ってきた異物や炎症を痰として排出するために起こり、この現象は咳反射と呼ばれます。しかし子供は大人よりも気道が狭いため、上手く痰が出せず、咳症状が長引く傾向にあります。
こういった咳の反射は夜寝る時に増えると言われ、理由としては副交感神経が優位になって気道が狭くなる、横になると気道がさらに刺激されて気管支が狭まるといったことが挙げられます。
喘息の原因
喘息とは、気道が慢性的に炎症を起こしている状態を言います。アレルギーや運動、寒暖差などで炎症が起き、咳や呼吸困難などの症状を起こします。
特に子供は気道が狭いため、炎症が少し起きただけでも喘息症状が現れやすくなります。主な原因は花粉、ダニなどのアレルゲンや空気の汚れです。
こんな症状がある時は受診を
一般的な風邪による咳の症状は、通常数日~1週間程度で治まります。しかし、以下のような症状がある場合は医療機関を受診するようにしましょう。
- 呼吸が苦しそう
- 「ゼーゼー、ヒューヒュー」という呼吸をしている(喘鳴:ぜんめい)
- 息を吸うと胸やお腹がへこむ
- 夜に咳が悪化する
- 発熱など、咳のほかに症状がある など
咳・喘息の検査
風邪の症状であれば積極的に検査を行わず、問診と聴診のみ行われることも多くあります。
喘息や感染症などが疑われた場合は、以下のような検査をすることもあります。
- 胸部レントゲン
- 肺活量などの呼吸機能検査
- 気道過敏性試験
- 血液検査
- 喀痰検査
- アレルゲン同定検査
- 迅速感染症検査 など
咳・喘息の治療方法
風邪による咳の治療方法では、ウイルス感染の場合は対症療法が行われて自然な回復を待つのが一般的です。去痰薬で痰を排出しやすくし、鼻水や咳を抑える薬、気管支を広げる気管支拡張薬などが処方されます。一方、細菌感染によって咳が出る場合は抗菌薬やステロイドが使用されます。
喘息の咳については、アレルゲンを避けるなど環境を整える、発作を抑える薬を飲む、気道のアレルギーを抑える薬を使用するといった方法で対処します。
ご家庭でできる対処法
子供の咳に対してご家庭で行える対処法をご紹介します。
- マスクや加湿器を使用し、湿度を高く保つ
- 冷たい水をこまめに飲ませる
- 上体を起こす姿勢にする
- 部屋を暖める
- 安静にする
- 部屋を清潔にする など
これらを実施して様子を見ましょう。
2週間以上咳が続く場合は、お早めに天王寺・桃谷のじゅんあかちゃんこどもクリニックへご連絡ください。